TAKIHYO FOR GOOD(タキヒヨー株式会社のサステナブルサイト)

私たちが今「_ for good(ブランク フォー グッド)」を立ち上げた意味 ― 世の中を「もうちょっと」良くするために、今できることをみんなで考える ―

2024年1月、私たちは、サステナブルやファッションのこれからについて「みんなで語り、考える場」として新たにこの「_ for good」を立ち上げました。

記念すべき「_ for good」の第1回では、立ち上げに関わった主要メンバーのそれぞれが「_ for good」に込めた「想い」について語りました。

目次

  1. なぜ今「_ for good」が必要か
  2. 名前に込めた想いと「_ for good」に期待すること

1.なぜ今「_ for good」が必要か

森:
「_ for good」は、サステナブルやファッションのこれからについて「みんなで語り、考える場」として立ち上げました。まずはみなさんがそれぞれどんな問題意識がきっかけで「_ for good」のような場が必要だと思ったのか聞かせてください。

土屋:
今後サステナビリティの波が確実に大きくなるのが予測される中で、ファッション業界って環境に対してインパクトが大きいにもかかわらず、ほとんどの消費者がどこから洋服がくるのかを知らないんですよね。僕らだってより深く知るためには、専門家から話を聞かないといけないところもたくさんあると思っていて。サステナビリティについて何が正解、不正解っていうのではなく、「より良い選択」をみんながするためにはどうしたらいいかをお互いに考えて高めあえる場所が必要だと考えました。

富岡:
そうですね。僕が感じているのは、消費者といっても一律ではなくて、若い世代ってかなりサステナビリティへの関心が高くて、どんどん成長していっている。そういうマーケットに対して僕らがわかりやすくサステナブルを発信して広めていって、率直な意見をもらう場を作ることが非常に重要だと思うんですよね。一方で、こういう活動ってすごく啓蒙的になりがちなので、やっぱり商社である僕たちが、サステナブルという価値観が何かを購入するときの選択肢になるような仕組みを作るためにも、若い人たちが今何を考えているのかを知るのはすごく有益ですよね。

國澤:
企業側は選択肢を作る、消費者は自分の立場で納得できる選択をする。そのために、互いの意見や情報を共有する場が必要だと考えました。サステナブルやエシカル、SDGsというキーワードには、学生時代から耳なじみがありました。しかし、恥ずかしながら言葉だけの知識でした。ものを生み出す側になった今、本質的な部分や仕組みを全く理解していないことに気付いたんです。そして多くの消費者が私と同じはずです。この場に集まる人が疑問やアイデアを持ち寄り、仕組みから理解を深め合うことで、より良い選択を見つけていけたらと思っています。

森:
みなさんありがとうございます。ファッションって、衣食住に関わるところだから絶対になくならない業界じゃないですか。その中にいて、さらに地に足をつけてものづくりをしている僕らみたいな企業が、消費者を含めたさまざまな人と一緒に考えるフラットな場を作って、ちょっとずつ理解が深まっていくっていうのが鍵になってきそうですね。

2.名前に込めた想いと「_ for good」に期待すること

森:
この「_ for good(ブランク フォー グッド)」っていう名前なんですけど、ブランクっていう空白をみんなで埋めながら一緒に考えていこう、等身大で「問い」や「対話」を一つずつ重ねていこうねという意味が込められています。これまでこういう対話する場みたいなものってなかったなと思っていて。

土屋:
なかったね。やっぱりいろんな目線で見るっていうのは大事だと思います。消費者目線や学生目線から見るものとビジネスサイドから見るものは視点が全然違うので。どっちが間違ってるとかではなくて、多様な意見があることが大事。企業側が教えられることの方が多いかもしれない。

富岡:
最近新入社員を見ていて思うのが、すごいスピードで価値観が変化しているんですよね。例えば、1年次、2年次、3年次と入社年次が少し違うだけで全く価値観が変わっている印象を受けます。僕らの世代では1年ごとで価値観が変わっている実感はなかった。若い人たちの価値観に置いていかれないためにも、学生の意見を一緒に学んでいく場があるのは非常に良いことだと思っています。

國澤:
この中では私が一番学生の立場に近いですね。学生時代を振り返ると、この世代の最大の強みは、他の人との違いを恐れずに意見を発信できるところなのかなと感じます。選択肢に溢れているからこそ、自分の想いをかたちにしやすいのかもしれません。そのような世代が日々考えていることを企業に対してはっきりとぶつける。企業側はそれを一つ一つキャッチしていくことで、新発見があると思います。

森:
企業と消費者のギャップ、さらには世代間のギャップを認めた上で一緒に考える。何が正解かっていうのもはっきりしていないけれど、それでも一緒に考える中で、世の中がちょっと良くなったり、新たな知恵が生まれたりすればいいですよね。みなさんの中で、今後「_ for good」でやりたいこと、期待することってありますか?

富岡:
僕が中国駐在のときに「タキヒヨーって何が得意なんですか?」って聞かれることが多かったんです。「_ for good」で僕たちがやっているものづくりやサステナビリティについての姿勢や取り組みを発信できれば、タキヒヨーがどんな会社かということを自分たちも説明しやすくなって、自然といろんな方にタキヒヨーらしさがわかってもらえるんじゃないかと期待しています。

國澤:
自分事ですが、私はまだまだファッションとサステナブルに関しての知識が足りません。「_ for good」では幅広い領域で活躍する「その道のプロ」の方々と直接意見交換をできることがとても楽しみです。「_ for good」に集まる皆さんと、サステナビリティ実現を目指す中で、根底にある課題やなぜ取り組むのかについて一緒に考え、まずは多くの知識をつけること。そして、ものを生み出す側として価値提供ができるまで私自身が成長していくことが目標です。

土屋:
世代などによってサステナビリティに関する意識が違うっていうことを前提としたときに、それぞれが考えていることを言語化するってすごく重要だと思っていて。生きている環境が変われば認知も変わるし、マインドも変わると思うんですよ。自分自身も含めてその変化を掘り下げていかないといけない。これから世界もどんどん変化して、社会に貢献できなかったら意味がないっていう流れが確実にくる。そうした中で、自分の知識だけではわからない難しいことをみんなで一緒に考えてわかろうとすることが重要で、そういう場にしたいですね。

森:
確実な答えは得られないかもしれないけど、「わかろうとする」ってことですよね。今後、「_ for good」ではサステナビリティやファッションのこれからを考え、対話するためのウェビナー、セミナーの開催や、産学連携プロジェクトに取り組んでいきたいなと思っています。こういった場に学生や異業種、サプライヤー、いろんな立場の人が来てくれたら「_ for good」の可能性がすごく広がる。より良くするために何が求められているのか、何をやっていかなきゃいけないのかをちょっとでも明らかにできる場にしていければいいなと思っています。

いよいよ動き出した「_ for good」。

私たちと「あなた」が共に語り、共に考えることで、どんな空白が埋められるでしょう。

明日を今日よりちょっと良くするために、「_ for good」で一緒に考えてみませんか。

プロフィール


土屋 旅人(つちや たびと)

取締役執行役員。貿易部門およびサステナブルセクションのトップ。入社後3年で海外研修制度に応募しイタリア・ミラノで3年間の研修・駐在を経験する。貿易という仕事柄、海外の最新情報にも精通している。


富岡 真輝(とみおか まさき)

サステナブルセクションプロダクションチームチーフ。中国・上海駐在の12年間で糸・生地・製品まで一貫した生産と販売に携わってきた経験を生かし、全社全部隊の横断を目指した商品開発を行っている。サステナブルに関わる国際認証にも明るい。


森 康智(もり やすとも)

採用プロジェクトチーム兼広報・IRチーム。2014年に東京大学大学院修了後、新卒でタキヒヨーに入社。新卒採用、キャリアコンサルティングやPRの専門知識を生かし、多様な人々の「問いと語り」によるシナジー創出を目指す。_ for goodのファシリテーター。


國澤 あや乃(くにさわ あやの)

サステナブルセクションプロダクションチーム兼セールスチーム。タキヒヨーのものづくりやビジネスに取り組む姿勢に魅力を感じ、2023年入社。「学ぶ者」としての視点から_ for goodに関わり、サステナビリティのプロフェッショナルを目指す。


伊藤 千鶴(いとう ちづる)

広報・IRチーム。社内外の広報、情報発信に長く携わってきた“社内ジャーナリスト”。豊富な執筆、編集経験を生かし、_ for goodでは「中の人」としてライティングなどを担当。