TAKIHYO FOR GOOD(タキヒヨー株式会社のサステナブルサイト)

#1 大妻女子大学SDGsファッションブランド「m_r tokyo(マール トウキョウ)」産学連携プロジェクト

「売れる」商品を作るために必要なことを企業と学生が“一緒に”考える #1

今回、大妻女子大学家政学部被服学科の吉井健教授のゼミ「ファッションビジネス研究室」に在籍する学生が立ち上げた学生ブランド「m_r tokyo(マール トウキョウ)」と1年をかけて産学連携プロジェクトに取り組んできました。

「m_r tokyo」との産学連携プロジェクトは、実は今回だけではありません。今年7月19日には、ディズニー・アニメーション映画『おしゃれキャット』に登場する「マリー」のDisneyコレクションがららぽーと公式通販サイト「&mall」で発売されました。

産学連携で価値創造 タキヒヨー×大妻女子大学 学生ブランド「m_r tokyo」ディズニー・アニメーション映画『おしゃれキャット』に登場する「マリー」のDisneyコレクション 7月19日より先行発売 | タキヒヨー株式会社のプレスリリース (prtimes.jp)

今回のプロジェクトを通して改めて気づいたこと、学んだこと、新たな課題として発見したことなどを、「m_r tokyo」の学生と_ for goodのメンバーで語り合いました。
座談会の様子と企画を担当した学生の皆さんによる商品紹介を合わせて、全4回の連載でご紹介します。

森:
今日は、大妻女子大学にお邪魔して、「m_r tokyo」で活動している学生の皆さんと一緒に今回のプロジェクトについて語り合いたいと思います。
まずはじめに、「m_r tokyo」がどんなブランドなのか教えてください。

―私たち「m_r tokyo」は、女子大生のニーズを捉えながら環境に優しい素材を使用して、丁寧に作りこんだ質の高い長く愛用できる商品を提案するブランドです。実際に市場調査を行った上で商品企画を行い、国内の縫製工場の方や商社の方と相談しながらデザインや素材の選定をしています。企画・デザインしたものをベースにサンプルを作っていただき、そのサンプルに対して修正作業を繰り返しながら完成に近づけていきます。完成後は、商品プロモーション計画も学生主体で立案しています。

森:
ブランドの運営をすべて学生さんたち主体で行うというのがすばらしいですね。もともとサステナブルなファッションを提案したいというコンセプトで立ち上げたブランドである「m_r tokyo」と、ファッションにおけるサステナブルソリューションカンパニーを目指すタキヒヨーの想いが共鳴して今回の産学連携プロジェクトがスタートしたわけだけれど、これまで「m_r tokyo」が取り組んできた商品企画やいろいろな企業とのコラボと、今回のプロジェクトで何か違いがあったかな。

―普段のプロジェクトだと、私たちの「作りたい」ものがベースにあって商品化していくのに対して、今回のプロジェクトでは商社の視点から小売さんに向けて「売れる商品」を考えるというアプローチだったので、マーケットリサーチにもかなり力を入れて取り組み、女子大生としての消費者目線とマーケティング目線で考えることが必要でした。そのアプローチの仕方が一番大きな違いで、難しい点ではありましたが新鮮で楽しかったです。

森:
なるほど。ちょっとプロジェクト自体の話からは逸れるかもしれないけど、皆さんが普段買い物をしているとき、お店に並んでいる商品がなんかしっくりこないとか、もっとこういう商品があったらいいのにな、とか消費者との「ずれ」みたいなものを感じることはあるのかな。

―企画を進めていく中で、ゼミのみんなとそういうことについて話し合う機会がありました。通常お店で売られている商品は平均身長を対象にして企画されているので、平均より背が高い人が着ると短いし、私みたいな低身長の人が着ると裾を引きずってしまうということがあります。今回メンバーの1人が企画してくれたワンピースは、そういうパーソナルな部分に特化した企画になっていてとてもすてきだなと思いました。

森:
そういう意味では、今回のプロジェクトは、僕たち作り手側が配慮しきれていないポイントや、気づいていないニーズを知るきっかけにもなったなと思います。知っていれば作り手側も対応できることもあるので、ものづくりを担う企業側にとっても“気づき”を得る良い機会になりました。

普段と違うアプローチで商品企画を行うことで、作り手側である私たち企業にも、消費者である学生側にもさまざまな“気づき”が生まれました。


連載第2回と3回では、実際のルックを見ながら商品企画にどのような想いを込めたかを深掘りしていきます。

「売れる」商品を作るために必要なことを企業と学生が“一緒に”考える #2 に続く

プロフィール


國澤 あや乃(くにさわ あやの)

サステナブルセクションプロダクションチーム。タキヒヨーのものづくりやビジネスに取り組む姿勢に魅力を感じ、2023年入社。「学ぶ者」としての視点から_ for goodに関わり、サステナビリティのプロフェッショナルを目指す。


森 康智(もり やすとも)

採用プロジェクトチーム兼広報・IRチーム。2014年に東京大学大学院修了後、新卒でタキヒヨーに入社。新卒採用、キャリアコンサルティングやPRの専門知識を生かし、多様な人々の「問いと語り」によるシナジー創出を目指す。_ for goodのファシリテーター。


伊藤 千鶴(いとう ちづる)

広報・IRチーム。社内外の広報、情報発信に長く携わってきた“社内ジャーナリスト”。豊富な執筆、編集経験を生かし、_ for goodでは「中の人」としてライティングなどを担当。